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物件名|Titles:
後藤寺さくらマンション
Gotohji Sakura Apartment
  • 竣工年月日|Years:2009.06
  • 延べ床面積|Scale:797.63㎡
  • 用途| Category:福祉|Welfare
  • 構造規模|Scale:

    RC造一部S造 地上4階

  • 所在地|Place:福岡県田川市丸山町1-4

・国鉄寄宿舎から高齢者施設(デイサービス+高齢者向け優良賃貸住宅)へリファイニング
・廃墟のリファイニング
・既存図面無しの建物のリファイニング

既存建物は後藤寺駅の裏に位置し、元々の用途は旧国鉄の寄宿舎であり、現オーナーが10数年前に土地ごとに建物を取得したものであった。建物現況を実測した簡易な平面図と断面図が有るのみで既存の確認申請書類、設計図書、構造計算書等は一切無かった。計画を着手する前に既存建物の確認済証、完了検査済証の交付について土木事務所の台帳を閲覧した。40年程前の記録を全て確認し、1965年に寄宿舎として計画通知が申請されていた事を確認した。(しかし、完了検査を受けた記録は確認できなかった。)計画通知が出されていた事により既存建物の建築主が旧国鉄であり、国の設計基準に従って設計され、建設されていた事が推測された。新規の計画では増築が予想されたので確認申請を前提に土木事務所と協議を行なった。延べ床の1/2以内の増築で有れば耐震診断による既存建物の安全の確認が必要であり診断の為にRC耐震診断基準に準じ、各階3ヵ所のコンクリートコアの抜取りにより、中性化および圧縮強度試験や各階1ヵ所の柱・梁・壁をはつり、鉄筋の径、本数、かぶり厚の測定、発錆状況の確認、中性化試験を行った。また、既存図復元のために建物の寸法調査:スパン、階高、開口位置および寸法、各部材寸法等の調査と前述のハツリ調査に加え、鉄筋探査機による非破壊検査を可能なかぎり行い既存の構造図の復元を図った。既存建物の耐久性等関係規定に関しては図面や記録が一切無いので調査を元に考察を行うよう指導をされた。既存建物の計画通知が出されていた事と必要な調査を行う事で土木事務所での新規の確認申請を受け付けてもらえる事となった。既存建物は寄宿舎として計画されており1階には食堂と厨房、共同風呂があり、2、3階は各階10室、合計20室の2人部屋があった。施主の希望は30戸の高齢者向けの賃貸住宅であった。各住戸はミニキッチンとトイレ、洗面が有るだけで風呂は1階の共同の浴場を利用し、食事も1階の食堂で栄養士が作ったメニューを食べる事を考えていた。また、1階にデイサービスの併設の要望もあった。さらに県の高齢者優良賃貸住宅( 以下高優賃)の補助金制度の利用も希望していた。各住戸の専有面積は高優賃の規定があり既存の2、3階だけでは30世帯の面積は確保出来なかった。1階を食堂とし2、3階を老夫婦が住まう住居とした場合では各階で5室づつ、合計10室の部屋しか確保出来なかった。既存建物に対しての増築を検討したが既存建物が650?ほどであったので、残りの20世帯の住戸と共同の浴場、デイサービス等を計画すると既存の延べ床面積の1/2以上の増築となる事がわかった。そこで既存建物には延べ床の1/2を超えない範囲で事務室とEVを増築し、残りの必要な施設は敷地西側に別棟として計画した。ただし、1階部分で物理的には離れているが庇が互いに重なりあうように計画し、お互いの建物の行き来に不都合がないように計画している。2棟の建物が一敷地に存在するような計画となっているが既存棟の住民は別棟の風呂を使い、別棟の住民は既存棟の食堂を使うので2棟はお互いに用途不可分な関係となっている。構造については屋根防水の押さえコンクリート解体撤去、RC雑壁の撤去による軽量化と1階に設けられた耐震壁を計画している。軽量化により軽微な補強で済んでいる。既存部分は延べ床面積の1/2以下のEXP.Jを介した増築を行っているので構造に関しては、RC診断基準の二次診断にて安全の確認を行っている。また、耐久性等関係規定への適合の確認は、現地調査を元にしている。以前から法的な協議を土木事務所としていたので建築確認の事前審査も土木事務所に提出した。しかし、1ヶ月を過ぎても全く事前審査に着手してもらえず、土木事務所の担当者に事前点検の着手の目処を確認しても「他の物件の審査で手が空かないので目処は立たない」と返答され、加えて民間審査機関への申請を進められた。そこで、民間審査機関へ協議に行き確認申請の受付について相談をした。旧国鉄が申請者の計画通知の記録があり、既存の構造等の不明な点は土木事務所指導にもとづき必要な調査を行っており、既に土木事務所が受け付けている物件であるのでその民間審査機関でも受け付けるとのことであった。
民間審査機関に切り替えて改めて確認事前点検、本申請を経て確認済証が交付された。
本計画は福岡県の高齢者優良賃貸住宅制度の補助認定を受けている。一般には新築物件の場合、補助対象となるのは共用廊下、昇降機、緊急呼び出し装置等であり住戸内は補助対象外である。本計画の既存建物部分は改良住宅として全体が補助対象となりその費用の2/3に補助金がつくこととなった。また、別棟に関しても共同浴室やデイサービス等も補助対象の施設となり普通の共同住宅として計画するよりも遥かに共用部分が多く補助対象となる部分が多くなった。既存建物のリファイニングであることと、収益を生む共用部分を多くしたことによってより多くの補助を受けることとなった。
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・ Conversion from the Japanese National Railways dormitory into adult day care center and apartments for elderly.
・ Refinement of an abandoned building.
・ Refinement without the drawings of the existing building.


The existing building, located behind JR Tagawagotohji Station, was formerly used as a dormitory of Japan National Railways. Besides the building, only simple floor and sectional plans created based on the measurement by the owner were available, and there remained no documents of e.g. design approval, design, and structural calculation.
Before starting designing, we conducted a structural survey according to the seismic diagnosis standards for reinforced concrete building. Also for obtaining structural data, we conducted a nondestructive inspection using a reinforcing-bar probe and re-created structural drawings including cross-sections of structural members of the existing building.
The refined building is used for rented accommodation for elderly people. On the first floor there are a shared bathroom, day-service room and dining room. The second and upper floors are apartments for elderly persons. Except for some dwelling units, each unit is equipped only with a small kitchen and lavatory and residents are supposed to use the shared area on the first floor for taking a meal and bath.
We added an office and elevator within the existing building and constructed a separate building on the west area for other necessary facilities. The buildings are physically separated on the ground level but their roofs are designed to overlap with each other for convenience.
The building weight was reduced by the demolition and removal of the concrete that was used to hold the waterproofing and of the unnecessary concrete walls and the structure was reinforced by introducing seismic walls on the first floor. Due to the weight reduction, we needed only minor reinforcement. After conducting seismic diagnosis of the building and confirming its safety, we applied for design approval of the building and the separate building newly constructed.