1987年、大分県佐伯市鶴見町での旧海軍施設の再生からリファイニング建築が始まった。
既存建物の調査、確認申請の再提出、検査済証の取得、耐用年数の調査を行い、金融機関から築古の建物への融資を可能とした。
これまで、数100棟を超える公共建築や民間の建物の調査、計画、設計を行った。完成した建物は今回で94棟となる。
2003年9月と2004年6月に東京大学、東京都立大学、東京理科大学3校に より、2つの建物におけるスクラップアンドビルドとリファイニング建築の廃材量とCO2 の発生量の比較調査を行った。
廃材量については53%減、CO2 については83%減という数字が出され、建築学会の 論文として発表された。
18年も前の話であるが、この頃は全く誰からも評価されなかったが、如何に先端的な研究であったかが、今日、明らかになった。
カーボンニュートラルはあらゆる分野で必要であるが、建築関連では、設備など 省エネの機器の開発等は進んでいるが、建物の長寿命化における評価の研究はあまり行われていないが、今回改めて三井不動産と共同で、東京大学清家剛研究室において、賃貸マンション『シャトレ信濃町』で比較検討をおこなった。
新築と同等の設備、内外装をおこなうこととして72%減という結果となった。
リファイニング建築は今後50年間使う耐用年数を設定した補強、補修を行い、このことにより、今後50年間は CO2 の発生を抑えることが可能となる。
今後、日本における建築の長寿命化、リファイニング建築が、カーボンニュートラルにおける大きな指針となることが明らかになった。
CO2 排出権の売買は、本格的には、まだ日本では始まっていないが、例えば 1 棟の建物でリファイニング建築とその躯体の数量は新築の建物と相殺できることになる。
公共建築を含めて企業やビル事業者にとって大きな手法となるのではないかと考えている。
株式会社青木茂建築工房
代表取締役 青木 茂
博士(工学) 一級建築士
※ 検査済書の再取得は2010年3月1日発行の『建築再生へリファイン建築「建築法規」正面突破作戦』を参照
解説動画はこちら(三井不動産 プライベートソリューション部)
『老朽化不動産再生の新手法「リファイニング建築®️」とは?』





