本施設は保育園として建てられたが、ほかに周辺地域の集会場や公民館などとしても利用されている。それぞれ異なる空間をデッキテラスで結ぶことにより、子供たちが素足で走り回ることのできる格好の遊び場となり、そして給食や語らいの場などのフレキシブルな空間となっている。また中庭は半屋外となり屋根に楕円形の大きな風穴をあけることで太陽や風、雨といった自然を常に肌で感じながら生活できるようになっている。
構造に関して、本計画では木造の架構を単純均一化することでプレカット加工を可能とし、そして加工組立の手間がかかる筋交いをなくし、コンクリートコアをバランスよく配置することで水平応力の負担とコストダウンを図った。それに伴い、柱と梁のみのシンプルなものとなり、自由なプランニングが形成できた。