入居者が住まい方を選び、空間をDIY によってカスタマイズできるおおらかで新しい賃貸住宅である。共用空間であるフリースペースではDIYを支援するための設備を整え、入居者のコミュニケーションを促す計画としている。
計画段階において、リーシングの条件から床面積の確保が要求されたが、日影規制により北側では3層のボリュームしか建たない厳しい敷地条件であった。
一般的な四角形の平面形状ではなく、四角形の角の落とした多角形の平面形状を採用することで、日影による周辺への影響を最小限に抑えた5層のボリュームの確保を可能とするとともに、北西・北東の隅に敷地内外の環境を向上させるヴォイドを生み出している。
このヴォイドによって生まれたエントランス広場に面して、5階に暮らすオーナーが運営するカフェを配置しており、オーナーを含めた住人と近隣住民のコニュニティが豊かに育まれることを期待している。