リファイニング建築

富士吉田市立明見中学校

リファイニング建築

既存建物竣工年
1972年
リファイニング竣工年
2025年
延床面積
8683.84㎡
用途
教育
構造規模
鉄筋コンクリート造一部鉄骨造 地上3階
所在地
山梨県富士吉田市小明見1丁目4-14
既存建物資料の有無
確認済証:あり 検査済証:あり 既存図面:あり 既存構造計算書:あり

既存校舎を活かして分棟型校舎の動線課題を円環動線で再編した中学校の再生

明見中学校は、昭和47年から順次建設された複数の棟で構成された中学校である。
富士山の裾野に位置するこの中学校からは、日常の中で常に富士山を望むことができる。その圧倒的な存在は、地域における空間の中心であり、同時に人々の認識を方向づける基準点でもある。本計画では、この「中心を共有する空間構造」を学校に取り込むことを試みた。校内の中心に広場を据え、それを全ての校舎をつなぐ結節点として位置付ける。さらに、その周囲を円環状の動線で結ぶことで、富士山を中心に裾野が広がるような構成を空間化した。円形の渡り廊下は、各棟を機能的に接続するだけでなく、学校全体を一体の場として認識させる装置となる。また旧技術室棟と校舎棟の間にそれらをつなぐ鉄骨平屋建ての建物を増築し、大きなメディアセンターを設けた。

既存校舎にも渡り廊下はあったが、一部つながっていない箇所があり、雨天時において不便であった。円形の渡り廊下はそれを解消するだけでなく、この学校の中心をつくりだし、バラバラであったそれぞれの棟を一つにまとめる役割を持つ。様々な空間に接合された中庭を生徒たちは自由に横切って使うことができ、伸び伸びとあちこちの空間を使うことができる。また、富士吉田市の街の特徴である赤い金属屋根と既存の外壁タイルを活用し、富士山+赤い屋根+タイルで明見中学校ならではの風景をつくることで、 生徒・教員・卒業生そして地域に愛される学校であり続けることを目指した。

本計画は耐震補強、設備更新、内外装を一新し、建物の長寿命化を図るリファイニング計画であるが、耐久性の向上や設備環境の刷新はもとより、今の利用者、今までこの場所に育てられた人、これから先使う人たちに永く愛されることも長寿命化において非常に重要な要素である。
プロポーザルの提案では学校のスペースと生徒数を考え、使いながら施工を提案したが、この事は実現しなかった。同時期に完成した大阪府大東市立諸福小学校ではこの使いながら施工を実現している。

確認済証/検査済証:一部未取得棟を含む

新規外観

新規外観

新規外観

新規外観

新規外観

既存外観

新規内観

既存内観

新規内観

新規内観

既存内観

補強内観

新規内観

既存内観