鉄筋コンクリート造 地上4階/地下1階
本建物は、第二次世界大戦中の昭和17年(1942年)に旧陸軍施設の製造工場事務所 として建てられました。
終戦後は名城大学の農学部校舎として利用されており、 軍事施設から教育施設へと用途が変更されましたが、 建物は竣工時の雰囲気を残 したまま現在まで使われてきました。
本計画では、歴史的な外観には極力手を加え ずに耐震補強を施し、大学施設として現代の施設基準に合わせるための整備を行い ました。
平面計画は、 農学部特有の泥汚れに配慮したゾーニングや、学生の休憩 スペースの充実、エレベータやスロープ設置によるバリアフリー対策などを行いました。
地下に再整備した展示スペースには、動線と採光に配慮し、大きな吹抜け や階段、ドライエリアを新設しました。
構造計画は、使い勝手に配慮した耐震補強 により耐震診断基準を満たした上で、 劣化箇所の補修も行うことにより、 安心・ 安全な施設となりました。
リファイニングにより歴史的価値を残しながらも新しい 施設へと再生させたことにより、建替えと比べてCO2発生量を大幅に削減し、持続可能な開発目標「SDGs」にも貢献しています。