鉄筋コンクリート造一部鉄骨造 地上5階
当建物は昭和52年に新築された築41年の共同住宅に対して耐震補強を施し、これと同時に増築、大規模の模様替および大規模の修繕によって、再生工事特有の検査済証を再取得した計画である。
耐震補強計画の特徴は以下の4項目である。1つ目は廊下側の耐力壁の厚みを120ミリから150に変更したこと、2つ目はエキスパンションジョイントの幅を60ミリから130に拡幅したこと、3つ目は既存塔屋および鉄筋コンクリート造の階段の撤去をおこない新たに鉄骨階段とエレベーターを新設したこと、4つ目は既存のエントランス庇や雑壁などの撤去による建物重量の軽量化である。これらの耐震補強により、耐震指標であるIs値を0.6以上に引き上げた。
外装はメンテナンス性の高いガルバリウム鋼板仕上げとし、維持管理の容易性を確保しつつ既存躯体の保護を行うことで、建物の長寿命化を図った。内装と設備は全て一新し、現代のライフスタイルに適応した計画とした。敷地内にある既存の豊かな緑を活かすため、再生木材のルーバーやウッドデッキを採用することで、自然と建物の調和を図った。
緊急輸送道路沿いの建物として耐震助成金を取得しており、引き渡し後、三井不動産レジデンシャルリースがサブリースしている。